薄型、ミニ、インサートスキマーの台頭

最近のほとんどの電子機器と同様に、ATM スキマーも小型化、薄型化が進んでおり、バッテリー寿命も延長されています。ここでは、今年これまでにヨーロッパのさまざまな ATM で侵害された現金自動預け払い機から引き出された、いくつかの小型詐欺装置を紹介します。

欧州 ATM セキュリティチーム (EAST) の新しいレポートによると、ある国から新しい形式のミニスキマーが報告されました。下の写真は、ATM カードが機械に挿入されるときに、ATM カードの磁気ストライプに保存されているデータをキャプチャするように設計されたデバイスです。ほとんどのカードスキマーは既存のカードスロットの上に直接設置するように作られていますが、これらの新しいミニスキマーはカードリーダーの喉の内側にぴったりと収まり、デバイスの大部分が見えなくなります。このカードスキマーは、NCR 製の特定の種類の現金自動預け払い機に適合するように作られています。

NCR ATM のカード受け入れスロットの内側に滑り込むように設計されたミニスキマー。画像: 東。

「新しいバージョンのインサートスキマー（カードリーダーの奥に設置されるスキマー）の検出はますます困難になっている」とEASTのレポートは結論づけている。

上記の小型インサートスキマーは、各顧客の PIN を記録するために小型スパイカメラと連携して使用されました。左側の画像は、大きな四角い電池のすぐ左側にある隠しカメラを示しています。右側の写真は、侵害された ATM に取り付けられているのが発見されたため、隠しカメラを隠している偽の ATM 鼻隠しを示しています (デバイスの左上端にある小さなピンホールに注目してください)。

インサートスキマーと組み合わせて使用される隠しカメラ。出典：イースト。

EASTは、上記のスキマー装置の発見を報告した同じ国が、下の写真にある新型の半透明インサートスキマーによって侵害されたATMも発見したと指摘している。

半透明のミニスキマーは、（主に）ATM のカード受け入れスロットの内側に設置されるように作られています。出典：イースト。

スキマーは挿入されていませんが、下の写真のデバイス（今年ヨーロッパの ATM から撤去されました）もスリムなプロファイルを備えています。私は以下の写真にあるカードスキマーのさまざまなモデルを見てきましたが、これらのデバイスは一般的に妥協するために製造および販売されています。ウィンコール/ニクスドルフブランドATM。

カードスキマー (左) と PIN パッドの上のパネルに見せかけた隠しカメラ。画像: 東。

下の写真のデバイスは、カニバリゼーションされた MP3 プレーヤーか携帯電話のように見えるものを搭載した細いスキマーです。モバイル電源のスキマーを使用すると、窃盗犯は盗んだカードのデータをテキストメッセージで中継できるため、スキマーを設置したら犯罪現場に戻る必要がありません。 MP3 ベースのスキマーはカードデータを音声波形としてキャプチャし、後で専用のソフトウェアでカードデータに変換できます。

この非常に薄いオーバーレイスキマーには高品質の仕上げが施されています。写真：イースト

EASTの報告書が指摘しているように、欧州では事実上すべての現金自動預け払い機が、いわゆる「チップとPIN」技術を含むカードしか受け付けないにもかかわらず、ATMスキマーは依然として問題となっている。チップとPIN、よく呼ばれますEMV(ユーロカード、マスターカード、ビザの略) は、カードをはるかに高価にし、泥棒が複製するのを複雑にするように設計されています。

残念ながら、米国は G20 諸国の中でまだチップと PIN に移行していない最後の国です。つまり、欧州で発行されるほとんどの ATM カードには、顧客がこの国に旅行する際の下位互換性を保つために磁気ストライプが付いています。当然のことながら、ヨーロッパの ATM ハッカーは盗んだカードデータをここ米国の窃盗犯に送り、盗んだカードデータを新しい (チップレス) カードにエンコードして、ここやラテンアメリカの機械から現金を引き出すことができます。

EASTの報告書は、「ATM EMVの導入が完了した国では、損失のほとんどがヨーロッパから流出しており、主に米国、アジア太平洋、ラテンアメリカで発生している」と指摘している。「ヨーロッパのカード発行会社の観点から見ると、アジア太平洋地域の損失額は中南米を上回っているように見えます。」

ATM スキマーから身を守る最も簡単な方法の 1 つは、数字を入力するときに PIN パッドを覆うことです。それでも、このシンプルだが効果的な予防策を実際に実行している ATM ユーザーがいかに少ないかには驚かれるでしょう。